公開: 2026年9月6日

4. ゲームの定義とデイリーチャレンジ

ステラセンス開発秘話、第4回はソロプレイモードのデイリーチャレンジについて書こうと思います。

1人で訪れた人にも遊びを

実はステラセンスの最初期のバージョンにデイリーチャレンジはなく、マルチプレイとフリープレイの2種類だけでした。もちろんマルチプレイが前提のゲームではあったのですが、1人でふらっと訪れてくれた人が何も遊べずに帰るのもな……と思い、1人でも遊べるフリープレイを用意しました。フリープレイとマルチプレイはゲーム基盤が一緒なので実装の手間もかかりませんでしたし、これはサクッと追加できました。

ステラセンスのフリープレイは、自由に星座を作ってシェアできるモードです。では、これは果たしてゲームと言えるのだろうか? 意見が分かれるところなのではないかと思います。

フリープレイはゲームか、玩具か

私の尊敬するゲームデザイナーの1人であるMark Rosewater氏は、あくまで自身の定義であるという前置きのうえで、ゲームとは何かを次のように定義しています。

ゲームとは、目標があり、制限があり、行為者性があり、現実的意味がないものである。

詳しくはぜひリンク先の記事を読んでいただきたいのですが、私自身、この定義には非常にしっくりきています。

この定義に照らすと、ステラセンスのマルチプレイはゲームであり、フリープレイはゲームではなく玩具、ということになります。星を線でつなぐという制限があり、何をどう描くかという行為者性があり、現実的意味はない。しかし、ゲーム側から与えられる目標がないためです。

もちろん、玩具だから悪いということではありません。むしろ、自由に作画してシェアできるフリープレイは、それ自体が楽しいだけでなく、ゲームを知ってもらうきっかけにもなるため必要だと思っていました。しかし、それに加えて、できれば1人用の「ゲーム」も用意したいという気持ちがありました。すなわち、フリープレイに「目標」を加える必要があります。

全員に共通する日替わりの目標

どうしたものかと考える中で、かつて一世を風靡した『Wordle』の仕組みがぴったりだと思いました。Wordleでは、毎日一つの単語を限られた回数で当てます。同じ日に同じ課題へ挑み、その結果を共有できる流れも大きな特徴です。

参考:The New York Times『Wordle』

ステラセンスでも、デイリーチャレンジという名前で同じ日の全プレイヤーに共通のお題と星空を用意しました。「決められた星空で、今日のお題をできるだけうまく表現する」という目標が生まれ、完成した星座をシェアすれば、同じ条件に挑んだ人同士で見比べることもできます。Wordleを参考にしたのはクイズのルールそのものではなく、日替わりの共通課題に挑み、その結果を共有するという一連の流れです。

Stellasense Dailyの共通お題「バスケットボール」を、同じ日の全員に共通する星空へ線で描いている画面。

こうしてデイリーチャレンジの実装により、1人で訪れた人にも、自由に作る玩具としてのフリープレイと、共通の目標に挑むゲームとしてのデイリーチャレンジの両方を用意できたというわけです。

ということで、デイリーチャレンジの誕生秘話でした。次回は、ステラセンスのリザルト表示についてお話ししようと思います。

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